皮膚は、人の体全体を包む臓器です。成人では皮膚全体を1枚に広げると畳1枚分くらいになり、重さは皮下組織も含めると体重の約16%にも及び、「人体最大の臓器」とも言われます。水分の喪失を防いだり、体温を調整したり、刺激から生体を守ったり、感覚器としての役割をしたりと、生命を維持するための必要不可欠なさまざまな機能を持っています。その皮膚を健康な状態に保てるようにお手伝いするのが、皮膚科の役割だと思っています。アトピー性皮膚炎やかぶれなどの湿疹・皮膚炎群や感染症、皮膚腫瘍、乾癬、水疱症など、皮膚疾患全般について診察を行っております。何か気になることがありましたら、受診してください。
坂口皮膚科部長の執筆した病気解説が済生会ホームページに掲載されています。ぜひご覧ください。
褥瘡(じょくそう)
皮膚瘙痒症(ひふそうようしょう)
疥癬(かいせん)
褥瘡対策委員会は、皮膚科医師1名、看護師長1名、看護師8名、作業療法士1名、管理栄養士1名、薬剤師1名、皮膚・排泄ケア認定看護師1名の計14名で活動しています。
褥瘡回診は毎月2回実施、褥瘡を有する患者様を対象に行っています。回診時に皮膚科医師と一緒に処置を行い、時には体圧分散寝具が適切に使用されているか、適切な体位をとることができているか、体圧測定器を使用し実際の体圧を測定し、体位の調整を行うこともあります。
回診後のミーティングで体圧分散寝具・治療方針・ケア方法の検討を行います。また、褥瘡を作ってしまう恐れのある患者様に対しては、各部署の褥瘡対策委員が中心となり、褥瘡を作らないよう予防に力を入れています。
入院してこられる患者様の中には、自宅で動けなくなり、1~2日で褥瘡を作ってしまった方もいらっしゃいます。褥瘡は一度できてしまうと、完治までに時間を要し、できてしまった褥瘡は病気の治療が終わっても治らないこともあります。褥瘡があることで、介護サービスの変更、通院など退院後の生活が大きく変わってしまうこともあります。患者様に笑顔で退院していただけるように、今後もチームで褥瘡予防に努めてまいります。
褥瘡対策委員では、皮膚・排泄ケア認定看護師、通称WOCナースが褥瘡管理者として活動しています。認定看護師とは、患者さん・ご家族によりよい看護を提供できるよう、認定看護分野ごとの専門性を発揮しながら、3つの役割「実践・指導・相談」を果たし、看護の質向上に努めています。WOCナースは大きく分けて、W:創傷ケア、O:ストーマケア、C:失禁ケアの3つを専門分野とし、地域の中で多職種を対象とし、学習会を行い、相談窓口としても活動をしています。
※ 褥瘡=「褥瘡」は「床ずれ」とも呼ばれ、ベッドのマットや布団、車いすなどと接触する部分の皮膚が長い時間続けて圧迫されることで、皮膚や皮下組織、筋肉などが死んでしまった状態です。皮膚や皮下組織、筋肉への血流が悪くなり、酸素や栄養が行きわたらなくなるために起こります。
表はスライドしてご覧いただけます。
役 職 | 氏 名 | 認定医・専門医等資格 |
部 長 | 坂口 郁代 | ・日本皮膚科学会 専門医 |
医 員 | 宮﨑 のどか |