近年、超高齢化に向けた医療構造の変化にともなって、外来での治療・処置は高度化しています。外来対象者は外来で治療を受け自宅に帰り療養する生活者であり、地域や多職種間でのチーム医療は欠かせないものとなっており、“医療”と“生活”両方の視点を持った看護師が専門性を発揮しながら生活を支え、質の高い看護の提供を行っています。また、外来看護師は、救急外来、専門外来、内視鏡室、化学療法室も担っており、高度な看護実践能力も必要とされていることから日々、自己研鑽に励んでいます。今後も地域や多職種間との連携を図りながら外来の専門性を活かし、外来対象者が住み慣れた地域で暮らせるように質の高い継続した看護・チーム医療の提供を行っていきます。
大腸がん、乳がん、胃がん、膵がん、胆管がん、子宮がん、卵巣がん、血液疾患
ベッド 3台、リクライニングチェアー 5台
各診療科の医師、看護師、がん化学療法看護認定看護師、
緩和ケア認定看護師、薬剤師、管理栄養士、ソーシャルワーカー
月曜日~金曜日:午前8時30分~午後5時
近年、薬物療法の進歩や生活の質の重視により、入院治療から外来治療への移行が増えてきました。現在、当院化学療法室の外来治療件数は年間1,400件です。
外来治療は様々な利点がある一方で、副作用を自宅で経過することになります。副作用や生活などに不安を抱える患者さんやご家族に対して、適切な看護支援や情報の提供を行っています。また、安心安全な投与管理を行い、リラックスして治療が受けられるように環境を整えています。
消化器疾患は咽頭・食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肛門までの消化器領域に加え、肝・胆・膵領域を含めた広範囲の領域に渡ります。消化器内視鏡としては、内視鏡指導医・専門医を中心としてがんのスクリーニング検査から先進的な内視鏡治療を行っています。
内視鏡治療としては、早期癌に対するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、EMR(内視鏡的粘膜切除術)などの内視鏡手術のほか、胆道結石に対する内視鏡的結石除去術、また胆管がん、膵がんによる悪性胆道狭窄に対する内視鏡的胆道ステント留置術が増加しています。なお、近年はEUS(超音波内視鏡)を用いた検査、治療のほか、術後再建腸管に対する胆膵治療など、県内でもあまり行われていない内視鏡手技も積極的に行っています。
内視鏡検査・治療実績はこちら
消化器内視鏡技師資格を持った看護師が4名在籍し、専門性の高い検査や治療の介助を行い、苦痛や不安の軽減に努め、安心して検査に臨めるように心がけております。消化器内視鏡技師学会にも毎年参加し、新しい治療や手技、他院の情報習得を行い、当院での業務改善やスタッフ教育に役立てています。
また、内視鏡検査は体内に直接機具を挿入する検査です。使用する内視鏡に関しては検査毎に全て高レベルの洗浄・消毒を行い、処置具はディスポーザブル製品を使用するなど厳重な感染対策を行っていますので、心配なく安心して検査を受けていただけます。
血液透析(HD)、血液濾過透析(HDF)、在宅腹膜透析(CAPD)、その他の急性血液浄化法(血漿交換など)
35台
医師 3名、看護師 16名
臨床工学師 7名、看護補助者 1名
月・水・金(2シフト):午前8時30分~、午後3時00分~
火・木・土(1シフト):午前8時30分~
外来透析をはじめ、手術、検査、その他治療のため他院からの紹介、他科の治療目的での入院、透析導入の患者さんや急性腎不全の緊急透析治療などを受け入れています。導入の患者さんの半数以上を糖尿病に起因する腎臓病が占めています。また、透析を受けられる患者さんの高齢化もすすんでいます。
透析治療は、血液を体の外に引き出し、ダイアライザー(透析器)で老廃物・水分・塩分・カリウムなどを取り除いた後再び体に戻す治療法です。
透析を導入した患者さんは、生涯に渡って継続しなければなりません。週3回、4~5時間と長時間を要する治療なので透析中小さな変化も見逃さないよう患者さんの様子を定期的に確認し、少しでも快適に過ごせるよう環境を整えています。
患者さん、家族に寄り添い安心、安全な透析医療を提供できるようスタッフ全員で心掛けています。
外科・消化器外科、泌尿器科・小児泌尿器科、産婦人科、皮膚科、小児外科、内科、麻酔科
麻酔科医師 3名、看護師 14名、看護補助者 1名、医師事務作業補助者ク 1名
日勤およびオンコール体制
手術室では、年間約1,200件の手術が行われています。近年は、腹腔鏡下の手術が増えています。傷が小さく目立ちにくく、また、痛みが軽いといわれています。また、泌尿器科では、2023年10月から手術支援ロボット(ダビンチ)が導入され、より侵襲の少ない安全な医療を提供しています。産婦人科では、周産期医療の指定を受け、北薩地区からの妊産婦を受け入れているため緊急帝王切開術にいつでも対応できるように、24時間体制で準備を整えています。2023年からは、特定看護師(術中麻酔管理領域)が活動しており、医師の業務負担軽減に役立っています。
一般に多くの方は、「手術」と聞けば、不安になられるのは当然のことと思います。私達は患者さんが安心して手術に臨めるように、自分達で作成したDVDを使用し、前日に手術前訪問を行っています。訪問時の状況を麻酔科医、また各科の担当医と情報共有し、安心・安全な手術の提供を目指しています。
私達手術室スタッフは、子育て世代が子供の学校行事に参加できるように、また、その他のスタッフも希望する休みが取れるように、お互い様を合言葉に気持ちよく休めるように助けあっています。
只今、平均年齢がやや高めです。若いあなたのパワーが是非必要です。一緒に働いてくださる皆様の応募をお待ち致しております。
小児科、小児外科、泌尿器科・小児泌尿器科、放射線科、内科
43床
医師:小児科 3名、小児外科 1名、泌尿器科・小児泌尿器科 4名、放射線科 3名
看護師 26名、助産師 1名、介護福祉士 1名、看護補助者 4名
小児科:呼吸器・胃腸疾患、感染症、川崎病、てんかん等
小児外科:ヘルニア、虫垂炎
泌尿器科・小児泌尿器科:前立腺・膀胱・腎臓疾患、手術、検査、化学療法
放射線科:肺癌、乳癌、骨転移の放射線治療・化学療法
内科:大腸ポリープ切除術、肺炎等
5階東病棟は、泌尿器科・小児泌尿器科・小児科・小児外科・放射線科の混合病棟です。
小児科では、2021年から医療的ケアを必要とする子どものレスパイト入院がスタートしました。医療的ケアが必要な子どもの家族が、一時的な外出や休息、その他、養育ができない期間をサポートする目的で、薩摩川内市、さつま町と連携して、様々なニーズに合わせた看護を行っています。
5階東病棟は、月曜日から金曜日まで手術が行われ、入院・退院の多い病棟です。そのため患者さんが、入院後の状況がわかるようクリニカルパスを用いて、治療計画・治療内容・看護ケアの内容を十分説明ができるように心がけています。入院から退院にいたるまでの治療過程がわかるので患者さんは、安心して入院生活を過ごすことができます。
放射線科・泌尿器科では、放射線治療や化学療法、緩和医療を受ける患者さんも入院されます。対象は子どもから大人までであり、幅広い知識と技術が必要となり、様々な研修に参加し自己研磨に努めています。スタッフの7割が20~30代の子育て世代であり、「子育てしながら安心して仕事がしたい」「元気に長く働き続けたい」「みんながハッピーナースになれる」という働きやすい病棟を目指しています。
循環器内科、糖尿病内科、消化器内科、一般内科
43床
医師:循環器内科 2名、糖尿病内科 2名、消化器内科 7名
看護師 23名、介護福祉士 2名、看護補助者 3名
循環器内科:心不全、完全房室ブロック、ペースメーカ植込み術
糖尿病内科:糖尿病 Ⅰ型・Ⅱ型、血糖コントロール、教育入院
消化器内科:大腸癌や胃癌、膵胆管癌、化学療法、閉塞性黄疸や胆石などの内視鏡による治療、肝臓疾患
5階西病棟は、主に消化器疾患、心臓疾患、糖尿病の患者さんが入院される内科病棟です。消化器疾患では、内視鏡での検査・治療、化学療法、心臓疾患ではペースメーカー植込みや心不全で入院される患者さんがいらっしゃいます。糖尿病内科では、糖尿病療養指導士(CDEJ)を中心に、仕事をしながらの患者さんでも短期間で糖尿病教育を受けることができる2泊3日入院を令和元年度より開始しました。
日中夜間を問わず、緊急入院も多く受け入れていますが、PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)看護体制を生かし、安心安全な看護提供、患者さんやご家族、職員からも選ばれる病棟を目指しています。20歳から6?歳までと職員の年齢も幅広く、ワークライフバランスも大切にしながら、日々明るく楽しく、思いやり気持ちをもって働いています。
腎臓内科、皮膚科、消化器内科
43床
医師:腎臓内科 3名、皮膚科 1名、消化器内科 7名
看護師 25名(非常勤 2名)
看護補助者:介護福祉士 2名、助手 2名
腎臓内科:急性・慢性腎炎、急性・慢性腎不全、糖尿病性腎症、ANCA関連腎炎、ネフローゼなど
皮膚科:帯状疱疹、天疱瘡、熱傷、強皮症、皮膚癌など
消化器内科:上下部消化管出血、総胆管結石、胆石症、膵炎、胆管炎、膵臓癌、胃癌、大腸癌など
4階東病棟は、腎臓内科・皮膚科・消化器内科の混合病棟です。
糖尿病は年々増加しており、それに伴い合併症である糖尿病性腎症から人工透析になる患者さんも増加傾向にあります。人工透析を受けている患者の44%は糖尿病性腎症によるものです。腎症を発症してから早期に生活習慣の改善を行い合併症の進行を食い止めることが重要になります。また、透析が必要になった患者さんにも生活習慣改善の必要がありそれらの患者さんに個別性を尊重した指導に心がけています。
皮膚科は、医療圏内で数少ない皮膚科の入院施設となっており、根気強い処置や一日数回の点滴が必要な患者さんが治療をうけています。
消化器内科は患者数が多く、他病棟と連携をとりながら入院受け入れを行っています。
いずれの疾患でも高齢化や核家族化が進み、住み慣れた場所で本人の望む生活に戻ることが困難になることもあります。しかし、多職種と情報共有し連携を図って支援していくことに力を注いでいます。
PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)で看護の提供を行っていますが、常にパートナーシップマインドで他者を慮る対応を心がけていきたいと思っています。
外科・消化器外科、消化器内科
43床
医師:外科・消化器外科 4名、消化器内科 7名
看護師 27名、介護福祉士 2名、看護補助者 2名
外科・消化器外科:大腸癌、胃癌、胆石、鼠径 ヘルニア、甲状腺腫瘍等の手術、化学療法等
消化器内科:大腸癌・胃癌・胆嚢炎・胆石等の内視鏡による治療
4階西病棟は、外科・消化器外科・消化器内科の混合病棟です。主な疾患は、悪性腫瘍で、腹腔鏡下手術、化学療法、内視鏡治療の患者さんを対象に医療・看護の提供を行っています。また、退院支援や終末期医療を必要とする対象者も多く、他職種でチーム医療に努め、定期的に実施しているカンファレンスで情報を共有して、患者さんやそのご家族の意思決定支援を行っています。看護体制は、PNS看護体制をとり、スタッフ間のマインド醸成を図り、安心・安全で質の高い看護の提供と働きやすい環境づくりに努めています。当病棟のみ臨地実習でもPNSを取り入れ、看護学生と看護を語る場を作っています。
患者さんやご家族の立場に立って、思いやりのある看護が提供できることを目標にしています。混合病棟であり、幅広い知識と技術、迅速な判断力が求められ、クリニカルラダーにより看護実践能力を高められるため、やりがいを持って仕事ができる病棟です。
産科、婦人科、他科
36床(産婦人科25床、他科11床)
医師:5名
助産師 12名、看護師 11名、看護補助者 1名
産科:合併症妊娠、多胎妊娠、切迫流産、切迫早産等
婦人科:子宮癌、卵巣腫瘍、子宮筋腫、子宮脱等
分娩件数:277件(帝王切開:89件)令和元年
3階東病棟は産婦人科・他科の混合病棟です。出生から終末期まで多岐にわたる患者様のケアを行っています。
産科では地域周産期母子医療センターとして合併症妊産婦の管理や分娩、早期産で生まれたハイリスク新生児の管理などを行っています。婦人科では手術や抗癌剤治療を受けている患者様へ、苦痛の軽減や安心安楽に治療が受けられるよう寄り添った看護を提供しています。
令和3年度からPNS・セルMIX型看護提供方式を導入し、チームワークと補完体制を強化し、風通しの良い職場風土を心掛けています。
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