現在、常勤医4名で診療にあたっております。前立腺癌、腎癌、膀胱癌といった悪性腫瘍、前立腺肥大症などの排尿障害、尿路感染症、尿路結石などの一般的な泌尿器疾患の治療だけでなく、男性の尿道狭窄症や女性の膀胱膣瘻などの尿路再建手術、小児の泌尿器疾患の手術も行っています。
従来は開腹手術を行っていた腹部の手術(副腎、腎臓、尿管、膀胱、前立腺など)のほとんどを、当院では腹腔鏡手術で行っています。従来の開腹手術に比べて傷が小さいため目立ちにくく、また痛みが軽いのが特徴です。悪性腫瘍に対する腹腔鏡手術以外に、骨盤臓器脱や水腎症などの良性疾患に対する腹腔鏡手術も行っています。
2023年10月より、手術支援ロボット(ダヴィンチサージカルシステム)を用いたロボット支援下手術を開始しました。当院の手術支援ロボットは、鹿児島市外の県内施設では初の導入となります。現在、前立腺癌に対する前立腺全摘除術に導入しており、次第に適応を拡大していく予定です。
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男性の尿道狭窄症には、これまで、尿道拡張術(ブジー)や内視鏡手術などの簡易治療が広く行われていましたが、再発を繰り返し、定期的な処置や何回もの手術が必要となっていました。これに対して、近年、根治を目指す治療(尿道形成術)が推奨されつつあります。当科では男性の尿道狭窄症に対して尿道形成術を積極的に行っており尿道狭窄部切除・尿道端々吻合術(EPA)だけでなく、代用組織(口腔粘膜)を利用した尿道形成術も行っています。
女性の膀胱膣瘻は先進国では医原性であることが多く尿失禁のため著しく生活の質を損なう疾患です。当科では瘻孔の位置や大きさにより経腟的あるいは経腹的に手術を行っています。
当科は二名の日本小児泌尿器科学会認定医の常勤施設です。代表的な疾患は、停留精巣、膀胱尿管逆流、先天性水腎症(腎盂尿管移行部狭窄)、尿道下裂などで、前述のいずれの疾患についても当科で手術を行っておりますが、腹腔内停留精巣や幼児以上の膀胱尿管逆流、先天性水腎症では腹腔鏡手術を行っています。小児の泌尿器科腹腔鏡手術や尿道下裂形成術は手術が可能な施設が限られているため、北薩地域以外に鹿児島市内など遠方からも患者さまにお越しいただいています。また、夜尿症(おねしょ)や日中のおもらしなど、おしっこのトラブルについても診療を行っています。
男性の尿道狭窄に対する尿道形成術や女性の膀胱膣瘻に対する修復術、小児の泌尿器科腹腔鏡手術や尿道下裂形成術は可能な施設が限られているため県内外の遠方からも患者さまにお越しいただいています。
これらでお困りの患者さまには、担当医(主任部長:井手迫 俊彦)がメール相談に応じております。ご希望の方はitesakotoshihiko@saiseikai-sendai.jp までメールをお送り下さい。
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役 職 | 氏 名 | 認定医・専門医等資格 |
主任部長 | 井手迫 俊彦 | ・医学博士 ・日本泌尿器科学会 専門医 指導医 ・日本小児泌尿器科学会 認定医 評議員 ・日本泌尿器内視鏡学会 技術認定医 ・日本内視鏡外科学会 技術認定医 ・小児慢性特定疾病指定医 難病指定医 |
部 長 | 川越 真理 | ・日本泌尿器科学会 専門医 指導医 ・日本小児泌尿器科学会 認定医 |
部 長 | 川上 一誠 | ・日本泌尿器科学会 専門医 ・日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 ・泌尿器ロボット支援手術プロクター |
医 員 | 才田 幸一郎 | |
医 員 | 小川 理佐子 |